ふしぎなwitchcraft

評論はしないです。ただ流れる言葉。雑談。意味のない話。つまらない話。聞くに値しない話。たびたび脱線するごくごく個人的な話。

イカれた狂信者と散り散りの英雄たちの狂騒曲 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

ワイはもう何も失いとうないんや………

f:id:kuro_matsu2023:20180427215104j:plain

(ツイッターいじってたら色々ゲロっちゃいそうなので、ここにブツクサ感想文を連ねていこうと思っておりますなので、前半は簡単な短評もどきで、赤文字以降はネタバレをゲロるので、そこんところはご了承ください)

ビックリした。映画でここまで感情がざわざわとかき乱されたことはなかなかないし、やはり自分はMCUというジャンルが大好きなのだと再認識させてもらった一作となった。前はあれだけ映画のフランチャイズ嫌いだったのに………

ある程度サノスがヤバいヤツだとはそこそこには知っていたし、当初は『インフィニティ・ウォー』はPart1・2という構成だとアナウンスされてとてつもない超大作になる覚悟はできていたし、公開前までしつこいくらいにこちらを煽りまくり、ネタバレ禁止としつこいくらいに勧告しまくり、逆にへそ曲げて見たくなくなるくらいまでだったのだが、やはり俺達のクリス・プラット率いるガーディアンズ出るし、と見に行ったらもう完全に面食らってしまった。圧が凄すぎた。密度がパンパンに濃い。

ただでさえクセの強い主役級の俳優がそろい踏みして、ガン首揃えてるというまとめるのが困難な状況なのに、そのキャラクターそれぞれが個人で深刻な問題(『アベンジャーズ2.5』ともいえる『シビル・ウォー』でスーパーヒーローを国家が管理する超人登録法をめぐってチームの要であるキャプテン・アメリカとアイアンマンが対立し片方が国際指名手配でチームは分解、ソーは故郷と家族と片目と自信のアイデンティティである武器を失う、ハルクはどこかに飛ばされる、ブラックパンサーのいるワカンダ国は鎖国を止め開国、アントマンは登録法で動けない、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのリーダーであるピーター・クイルは実の父と育ての父を同時に失う)を抱えていて、バックグラウンドだけでもとても1本の映画にまとまられそうな分量。チームは実質解散状態でロクにまとまらない。半数は御尋ね者で、まだまともにチームとして動けそうなガーディアンズも地球とはそこまで関係ないし、ガモーラやドラックスはサノスと浅からぬ因縁があるからあんまり近寄りたくもない…………

そこになんかずっと10年近くラスボスっぽい存在感だけは臭わせ続けてきたジョシュ・ブローリンが殴りこんでくるから、さあ大変、というお話なのだが、このスター・ウォーズ以上の史上最大級の難題と作品への高い期待値に見事に応えてしまったルッソ監督には惜しみない拍手を送りたいほど。先述したような事情で寄せ集められたまとまりのないヒーローに、それぞれ見せ場を与え、ところどころギャグを交えながつつ(本当にこのシリアスな場でのガーディアンズは安心感がハンパなく、ジェームズ・ガンがセリフ監修したのも納得の違和感のなさ)、映画としては全く破たんさせることなく、完成させてしまったのだ。筋としては、インフィニティ・ストーンとかいうヤバい石(時間とか空間とか操れちゃうらしく6つ揃えると文字通り地球が終わる)を宇宙の半数を殺すという思想のためにせっせと集めるラスボス君をヒーローたちが頑張って止めよう、というものなのだが、情報の交通整理が素晴らしいので、初見でキャラがわからなくても、ちゃんと目の前で起きている事態がパワーに飲まれながらも一応は把握できる非常に親切な設計になっているのもうれしい。

しかも、このジョシュ・ブローリン=サノスがアホみたいに強いうえに、悪役という言葉では収まりきらない、「セカイ系」をそのままあのゴツい紫色の曲で表現しきっており、自らの信念に則って銀河を侵略すr狂信者としてきちんと描き切られており、こちらのキンタマはそのあまりの恐ろしさに好くもい続けるばかりだ。コミックにはなじみが薄い私でも知っているような超大物ヴィランなので、強いのは当然なのかもしれんが、その桁違いの強さで蹂躙されていく様を見るのはなかなかに絶望的で、時折大袈裟に「オオォォノォォォォオォォ」と欧米人のようなリアクションをかまし頭抱えながら見てしまった。

映画のないように圧倒されてしまって、しばらく茫然としてしまうことは幾度もあったものの、ここまで液状の全員が一斉に溜息を吐き絶望感と虚無感のあまりに腰が席から上がらなくなる、という経験は初めてであった。

とにかく「こんなんどないしますねん……」「じょ、冗談やろ兄ちゃん」「とんでもないことになってますやん」ということが手を変え品を変え、次々と我々の鳩尾に重たいパンチがのしかかるので、もうこれは生半可に「連休やしなんかたまには映画なんぞええわいね~」なんてノリで言ってしまったら一貫の終わりで、劇場を後にする頃には敗残兵のような顔つきで足取り重くなっていることだろう。

ただ、よくできた娯楽映画のひとつの極致にある一作であることは確かなのだが、先にも書いたように前後編の構成なので、今作だけで傑作どうこうを判断することは留保したいのだが、少なくとも多くの人の心を揺さぶるエンターテイメントとしてはハナマル100点満点でいいと思う。

とにかく自分としては毎回MCU作品がリリースするたびに「あと1年は生きるわ」と誓いを新たにするのだが、今回も「いや○○とか○○とか出てくるんなら見なあきまへんやん」と性懲りもなく誓いを立てるのであった。

いつになったら私は死ねるのでしょう、マーベルさん!?

 

 

 

 

 

(ここから下はネタバレゾーンになりますので何卒よろしくお願いいたします。何か見返して気づいたことがあったらその都度書き足そうと思っています)

f:id:kuro_matsu2023:20180427215720p:plain

f:id:kuro_matsu2023:20180427215814p:plain

f:id:kuro_matsu2023:20180427215850p:plain

f:id:kuro_matsu2023:20180427215917p:plain

f:id:kuro_matsu2023:20180427215951p:plain

f:id:kuro_matsu2023:20180427220013p:plain

f:id:kuro_matsu2023:20180427220146g:plain

 

 

と、主に「ヤバい」しか書いていない感想文はここまでにしておいて、ここからは箇条書きで綴っていこうと思う。

・まず、サノスという狂信者の描き方が貫徹されており、実に魅力的だ。やっていることは増えすぎた宇宙の人口を間引きしていくことなので、到底同意することもできず、虐殺される方はたまったものではないだのだが、その信条の確固さや狂気の純粋さ、娘として引き取ったガモーラへの愛情の確かさ、カリスマ性、そして圧倒的という言葉に相応しい破壊的な暴力性、という悪役のロマンを全て体現しきったサノス、及びにジョシュ・ブローリンの演技力はすさまじく、これぞ10年に1本の超大作に相応しい。

・という上のような理由で、今作では、サノスという男が歩んできた物語をヒーロー終結に乗せて描いていくので、自然とヒーローはやられ役となり、3時間近い見せ場でも限界があり、期待していたほどのギミックはあまり見ることができなかった。ブラックパンサーなんかはほぼほぼ見せ場ゼロにちかかったし。逆にあれだけ見せてくれた、という方向で感謝すべきかも?

・流石に規模が宇宙レベルになっていて、相手はインフィニティ・ストーンとかいうワケのわからん石を使うので、映像もCGに頼らざるを得なくなるのは当然なのだが、とはいえ、アイアン・スパイダーやアイアンマンのスーツは活躍の割に今一つ映像としてぱっとしない印象を受けた。

・アクションもどうしても銀河レベルになってしまったので、光線やら魔法やら超能力やらがメインとなり、肉弾戦はどのキャラもあまり大佐がなくなり、差別化があまりなされていなかったのだが、まあ仕方がないか…………そこまで求めるのは酷だわなあ。

・ただ一つ明確にダメ出しできるのが、今回前半は宇宙船であったり夜の市街地であったり、暗い場面での戦闘がいくつかあったのが、何が起こっているのか少々わかりにくかったところ。DCユニバースでもわかりにくいのに、映像としてあまり全体的にフェティズムが働いていなかったおかげで、平淡に見えてしまった。

・とはいえ、あれだけの数のキャラがいて、全員にほぼちゃんと見せ場が用意されているのがすごい。コンビネーション技が豊富で、コミックっぽい面白さがあるのに、ちゃんと映画の画として成立させている。

・ポール・ベタニ―がポール・ベタニ―を隠すことなく登場してきたのに、寂しい演技で一瞬で泣きそうに。

・ワンダ=エリザベス・オルセンはそれでもオレの嫁

・序盤に弟であるロキまでも喪い、怒りと悲しみに任せ「俺にはもう失うものはない、サノスを殺すだけだ」と息巻くソーと対照的に、もともとグルートくらいしか家族と呼べるものがいなかったロケットがガーディアンズという仲間を経て「俺には失うものが多すぎる」と寂しそうに語る姿で、もう今作初ハンカチ使い切りました。

・カレン・ギランはやはりエロい

・まさか予告のハルクが詐欺だったとは…………騙されたぞ!

グウィネス・パルトロー、綺麗なんだけど、アップになると「やっぱめっちゃ維持費かかっているお顔だな」と余計な邪念が

・やはり今までは別々の作品にいたキャラクター同士が開校する場面は楽しすぎる

ピーター・ディンクレイジがまさかのドワーフでビックリした…………ゲーム・オブ・スローンズ好きとしては大男で出演していることに謎の感動を覚えた

・ドラックス=デイヴ・バウティスタがもはやただのカラダがデカくて可愛いおじさんキャラだったので、萌えまくりでした。

・まさかゆびぱっちんで消えるとは聞いていたけど、本当にヒーローたちが主人公耐性無視でシュンとあまりにあっけなく消えていくのは、辛すぎて見てられなかった。

・インフィニティ・ストーン揃えちゃってしまうのはいいにしても、せめてスターロードは残しておいてくれよあんまりだよぅ…………

・サノス、勝てんのかコレっていう絶望感がハンパないんですけど、ただ1回の指ぱっちんでのダメージはサノスといえど深刻で、左半身やられているので、勝機はあるのか…………ストームブレイカー(名前ダサッ!!!)も食らってたし

・ニック・フューリー=サミュエル・L・ジャクソンの十八番芸「マザファッカ」はいつ聴いても上がります。

キャプテン・マーベルブリー・ラーソンの次の登場がとにかく楽しみすぎて、次見るまでマジ死ねんわ、という気持ちを新たにするジジイなのであった

 

 

おしまい